僕の最も好きな建築です。
テラーニはカサ・デル・ファッショにおいてマッシブなヴォリュームから小さなヴォリュームを抜いていくことで空間を構成し、直方体の中に透明性を与えています。
これはファサードに顕著に表れています。
ファサードのヴォイドは前の広場と内部のホールを繋ぐと同時に、背後のコモの山を写し出しています。
また、マッシブな部分はスクリーンと化し、歴史的建造物であるドゥーオモと対峙しています。
建築を介して自然、都市、歴史が結ばれていることに感銘を受けたのです。
まさに場所の価値を開いた建築だと。
僕が建築を学び始めたばかりの学部2年の春休みに現地でこの建築を見ました。
建築史の授業のスライドでこの建築をはじめて見た瞬間に鳥肌がたったことが衝撃的で、無理を言って友人とヨーロッパ旅行中に見に行ったのです。
この時感じた感覚が今の僕設計の根源にあり、研究室選択、研究内容にも大きく影響しています。
去年、再び訪れたのですが、やはり素敵でした。
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