5.29.2010
次にイタリアに行けるのはおそらく老後であろう。
「磯崎新の建築・美術をめぐる10の事件簿」
磯崎新が、ルネサンス以降の歴史から建築・美術に影響を与えた重大事件を10件抽出し、それらと現在がどのような関係をもつのか紐解いていく。
対談相手には新進気鋭の美術史研究者を迎え、建築・美術にとどまらず、国家、宗教、政治、産業、文学、映画・・と、その内容は時代・ジャンルを超え、縦横無尽に展開される。1章読み終えるごとに歴史の軸が自身に確立されていくような、骨太な読み物。
南洋堂HPより
買ったもののまだ全てを読めていない。
「a+u臨時増刊 レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ 1989-2010」
「建築家ムッソリーニ 独裁者が夢見たファシズムの都市」
建築は映画と並んで権力を演出する有効な手段として機能してきた。本書はファシズムの建築思想を詳細な資料と豊富な図版をもとに語る。独裁者は権力を緻密に演出する建築家であった。
南洋堂HPより
今、この二冊が欲しい。
が、高い。
今、書店ではイタリアが熱い。
と、勝手に思って少しわくわくしている今日この頃。
バスで東京を回遊
先日会社のイベントで、竣工物件を見学しに行く機会があった。
上の写真は池袋の音大。
外観も空間構成は写真、雑誌等で見ていたので、知っていたし、かっこ良いなと思っていた。
ただ、行ってみて気づいたのが、この建築はとても使われ方がよい。
学生がスパイラル状に続く階段でご飯を食べていた。
なぜいるのかは謎だが子供が駆け上がっていた。
スパイラルの中心のヴォイドを介して、学生が声をかけあっていた。
とても気持ちよい空間だった。
そして、何より僕を嬉しくさせたのが、設計者が楽しそうにこの建築について説明していたことだ。
古谷さんが作ったカフェにも寄りました。
構造と設備はうちの会社だそうで。
学生っぽい感じが逆に好感を持てるし、意外と好きです。
働き出してから建築を見に出かける機会が減った。
せっかく東京に住んでいるのに動かなくなった。
確かに勉強をしなければという時間の制約もあるのだが。
心を動かされるような経験を積み重ねて行かなければ、モチベーションも保てないし、よいものも作れないだろう。
楽しい一日でしたが、反省の一日でもあった。
5.05.2010
青い空と彩度の高い緑
4月末に福岡に戻る機会があった。
住んでいたときは全く気付かなかったのだが、空が青い。
東京の空より青く、緑の彩度が異常に高く感じた。
写真は福岡天神西通り。
そういえばイタリアに行ったときも同じようなことを思ったっけ。
空が青いなと。
上の写真はフィレンツェの近くにあるピストイアという田舎町に建つミケルッチという建築家の教会。
写真では空の青さは分かりにくいのだが、行けば一瞬で感じる。
単純に青い空の下に建築を建てたいなと思うきっかけとなった帰福であった。
うちの教授のイタリアでの口癖。
日本では学生のしょうもない作品ばかり見て目が濁ってしまうから、こうやって一年に一回イタリアに来て奇麗な空を見て、澄んだ目に戻すんだ。
別に東京に来て、しょうもないものばかり見ているわけではないが、時々少し離れてみなければ、他の環境もそして今いる自分の環境も見えてこない。
5.03.2010
五島列島
3月
社会人になり、一ヶ月。
色々あった3月を振り返ってみる。
ー3月ー
修論から解放され、福岡での生活の締めに入ってる所なので、自然と飲む機会が多くなるのである。
バイトでお世話になっていたKさんと飲みにいった。
なかなか変な人で、ひょうひょうと仕事をこなす楽観的なタイプの人間だと思っていたのだが、
どうやら、そのイメージは間違っていたようだ。
貪欲に建築に取り組み、全身でぶつかっていく人。
設計が好きであるがゆえに生まれる苦しさを多く抱えている人だった。
「ただ、お金もらって仕事をするだけなんだから、本当はそんなに頑張る必要はないんだよ。」
この言葉がとても心に響いた。
苦しさに潰れてしまわないように、普段は仮面をかぶっている。
自分に言い聞かせるように。
それがひょうひょうとしたKさんである。
きっと建築が大好きなんだと思う。
やっぱり設計者はこうでなければ。
話は変わるが、2月に行われた建築九州賞の二次審査のプレゼンテーションがとても面白く感じた。
ぜひ、建築とは関係のない一般市民の方に見てもらいたい。
都市に建つ建築には、設計者の考えや思いが多く詰まっていることを知ってもらいたい。
その集積で都市は成立している。
僕も4月から頑張らなければと思わされた。
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